マグネシウムってなに?

金属元素のひとつです

マグネシウムは原子番号12番(つまり、元素の中で軽いほうから12番め)の金属元素です。
周期表でいうと、左上のほうにあります。(左から2列め、上から3段目)

[ご参考]周期表 ※外部サイトへリンクしています。

金属としては最も軽い素材です。重さはアルミの2/3、鉄の1/4です。 軽さを生かしてさまざまな合金(複数の金属を溶かし合わせた素材)として、 自動車や、パソコン、スマホなどの精密機械の素材として身近なところで広く使われています。また、窓のアルミサッシに一般的に使われている「アルミ合金」や、飛行機などに使われる「ジュラルミン」などにも少量のマグネシウムが含まれています。

人や植物に不可欠なミネラル

人間や植物にとって、マグネシウムは生きていくのに欠かせないミネラルのひとつです。

植物の場合は、光合成に関わるクロロフィル(葉緑素)にマグネシウムが含まれています。農業や家庭菜園をされる方に「苦土」と呼ばれる肥料(土壌改良剤)の主成分はマグネシウムです。

人間の場合、骨や歯を作ったり、体内の酵素の反応に関わることが知られています。食事からの推奨摂取量は(年齢層により異なりますが)成人男性で320~370mg/日、成人女性で260~290mg/日とされています。

身近な食材でいうと、豆腐を固めるための凝固剤「にがり」の主成分は「塩化マグネシウム」です。 (豆腐用凝固剤にはそのほか、塩化カルシウム、グルコノデルタラクトンなどもあります。)

マグネシウムは海にも山にも!

海水の中の成分としてはマグネシウムはナトリウム(塩化ナトリウム、塩ですね)の次に多く含まれています。含まれる量は推定1800兆トンともいわれ、事実上人類には使い切れない「無尽蔵」に近い資源といえます。

陸上の鉱山では「ドロマイト」として、しばしば石灰石と同じ場所で採掘されています。現在日本国内では商業的な採掘は行われていませんが、以前は山口県などで採掘されていました。

海水や鉱石からマグネシウムを精製する方法はいくつかありますが、 現状は鉱石から精製する方法がコストの面で有利なため、多くを占めています。

そのほか、水道の水やミネラルウォーターにもマグネシウムは含まれていることがあります。水の硬度(硬水/軟水などと言われる)は水に含まれるミネラルの量、なかでも量の多いカルシウムとマグネシウムの含有量で示されます。(ミネラルの含有量が多いと「硬水」です。)

水道については厚生労働省が水質管理目標として 「カルシウム、マグネシウム等(硬度) 10mg/L以上100mg/L以下 」を設定しています。ミネラルウォーター等の成分はメーカーによりまちまちですが、成分表示の中にマグネシウム量を表示している商品もあります。

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